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2015.08.17
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『お客様の意見は正しいか』株式会社フードナビ

飲食店では、さらなる店の発展のために、お客様の意見を取り入れているところも多いと思います。ご来店されたお客様にアンケートを書いていただいたり、もしくはホームページ上でもご意見を募集したり。さらにはお客様からいただいたクレームをもとに、改善を重ねる、ということも大切です。

では、お客様のご意見のとおりに改善していけば、お客様が増えて売り上げも上がっていくのでしょうか?

残念ながら、お客様の意見が正しいとは限りません。

もう少し正確に言えば、
お客様のご意見はどれも正しいものばかりだが、そのご意見が「店の発展にとって正しい」とは限らない
ということです。

たとえば、「うちは小さい子供がいるから、18時からの営業ではなくて17時からやってもらえるとうれしい」というご意見をいただいたとしましょう。たしかに、小さいお子さんがいる家庭だと遅くまで食事をするわけにもいきませんし、他のお客で混む前の早めの時間に夕食を済ませたい、と考える方もいらっしゃいます。

そこで、営業時間を17時からに変更したとします。ご意見をくださったお客様の他にも、17時から来店されるお客様もちらほらいらっしゃいます。

しかし、営業時間を1時間早めたことによって、仕込みを始める時間も1時間早める必要に迫られます。純粋に、人件費は1時間分増えます。光熱費も増えます。結果として、コストが増えてもそれ以上に純利益として増えれば店の方向性としては成功なのですが、もし、その対応をしたことによってマイナスになってしまったのなら、その方向転換は失敗だった、と言わざるを得ません。

もちろん、目先の利益だけでなく長期的にお客様からの信頼を勝ち取っていくためには必要なことなのかもしれませんが、それでも、店やスタッフを疲弊させてまでやる価値はあるのか、ということを経営者はシビアに判断しなくてはならないでしょう。

お客様からいただくご意見というのは、どれもそのお客様自身が感じていることで、どれもそういう意味では正しいことです。でも、店にとって正しいことなのかどうかは別です。全員のお客様が望む通りの飲食店を作るのは不可能です。「もっと威勢のいい接客の方が楽しい」というお客様もいれば「静かで大人っぽい雰囲気が好き」というお客様もいらっしゃるからです。

いただいたご意見のとおりにコロコロとやり方を変えていては、結局はその店のカラーが失われてしまうという問題もありますし、無理をしたせいでスタッフが続かなくなってしまう、コストが増えて利益が減ってしまうなど、さまざまな問題との兼ね合いを考えなければなりません。

今回は、お客様からいただくご意見について、お話しさせていただきました。みなさんの参考になれば幸いです。

CEO 渡辺大河 Daiga Watanabe